パートナーがいるけれど妊娠を望まない場合、避妊をすると思います。
しかし、セックスをする以上、100%の避妊方法はありませんし、失敗してしまうこともあるかもしれません。
避妊に失敗した場合、できることはないでしょうか?
生理が来るまで不安な気持ちのまま祈るしかないでしょうか?
答えはNOです!
できることはありますので、ぜひ覚えておいてください。
今回は、避妊に失敗した時にできることについてお話したいと思います。
避妊に失敗した時はすぐにアフターピルを!
避妊に失敗した時にすることは、祈ることではありません。すぐに婦人科を受診しましょう!
そしてアフターピルを飲みましょう!
祈るのはその後にしてください!
アフターピルとは何か?についてご紹介していきます。
アフターピルとは?
アフターピルとは緊急避妊薬のことです。通常のピルとは異なり、セックス後、72時間以内に服用した場合、排卵を遅らせることにより避妊効果を得る薬です。(ピルによっては、120時間以内でも避妊効果を得られるものがあります。)
また、受精や受精卵の着床を妨げる可能性もあると考えられており、妊娠阻止の効果も期待できます。
72時間以内であれば、効果を得ることはできますが、早く飲めば飲むほど効果は高くなります。
しかし、避妊効果も妊娠阻止の効果も100%ではありませんので、もしもの時のためとして覚えておいてください。
効果があるのは女性のみです。男性が飲んでも一切効果はありません。また、男性にアフターピルが処方されることはありません。
入手方法は?
入手するには以下の方法があります。
- 医療機関を受診し、医師に処方してもらう
- オンライン診療で処方箋をもらい、薬局で処方してもらう
- 薬局で処方してもらう(一部薬局のみ)
それぞれの方法のメリット、デメリットについてご紹介します。
医療機関を受診する
医療機関を受診しても内診はないと思います。
ピルが必要な理由を問診等で伝えれば処方してもらえます。
メリット
デメリット
24時間365日対応している病院もあるようです。お住まいの都道府県についてご確認ください。
厚労省ホームページより:緊急避妊に係る取組について
オンライン診療を受診する
メリット
デメリット
オンライン診療での処方に対応している薬局一覧です。お住まいの都道府県についてご確認ください。
厚労省ホームページより:「オンライン診療の適切な実施に関する指針」に基づく薬局における対応について
薬局で処方してもらう
令和5年度から、処方箋なしで緊急避妊薬を購入できる取り組みが試験的に導入されています。外国ではアフターピルがドラッグストアで買える国もあるので、ぜひ進んでほしい取り組みです。
メリット
デメリット
研究についてはこちらから確認できます。一番下の確認事項にすべてチェックを入れると、参加している薬局の一覧を確認できます。
緊急避妊薬販売に係る環境整備のための調査事業(厚生労働省医薬局医薬品審査管理課委託事業)
費用は?
ピルの種類にもよりますが、72時間以内に服用するものだと7,000円~9,000円、120時間以内に服用するものだと1~2万円ほどかかることが多いようです。
値段が高いのは保険がきかないためです。
避妊は病気ではないため、自由診療となります。
避妊できる確率は?
とにかく早く服用する方が効果は高いですが、深夜の場合や休日の場合であっても、慌てずに受診しましょう。
避妊率 | 約97~99% |
妊娠阻止率 | 約60%~95% (24時間以内だと95%程度効果がありますが、48時間以上たつと、60%程度に効果が下がってしまいます。) |
※妊娠阻止率…排卵日付近でセックスした場合に妊娠しなかった人の割合
低用量ピルはアフターピルとして代用できるの?
代用はできません。
低用量ピルは、毎日継続することで避妊効果を発揮する薬で、アフターピルは1錠で避妊
効果を発揮する薬だからです。
アフターピルがあれば避妊しなくても大丈夫?
当然NOです!
アフターピルでは性感染症は防げません(他のピルも同様)。必ずコンドームが必要です。
また、アフターピルはホルモンバランスを乱すことがあり、生理周期が安定しなくなることもあります。
さらに、少なからず副作用(吐き気等)もあるため、常用するものではありません。
緊急時のものとして利用するようにし、できることなら使う機会がない方が良いと思います。
まとめ
アフターピルは、望まない妊娠を避ける最終手段としてとても有効です。コンドームとセットで覚えておいてほしいのですが、知らない方も多いと思います。
知らなかった方はぜひ、もしものためにアフターピルを処方してくれる最寄りの病院や薬局を調べておいてほしいですし、お子様をお持ちの保護者の方は、ぜひお子様にアフターピルのことをお伝えください。思春期のお子様であれば、病院と薬局の場所と連絡先、ピルの費用をお守りとして渡しておいても良いと思います。
アフターピルは高い避妊効果を得られるものですが、常用するものではありませんし、性感染症のリスクもありますので、日常的には避妊をしっかりするようにしてください。
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